地震イツモノートを読み終えての感想
- 2011年 5月1日
- カテゴリー : 地震イツモノートの紹介
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防災対策というと防災グッズを買って「これでもう大丈夫!!」って満足したりしてしまいませんか?
でも、実際に大震災が起こった時…それでは足りないのです。
大地震が発生時はどんな事が起こった?
地震発生直後から避難所に行くまでで困ったことは?
その後の避難所での生活はどんなの?
上のような、これから起こることを本気で想定し、本当に大事なものを準備しておく事が必要です。そのリアルな現実を体験を交えて教えてくれるのが、この【地震イツモノート】です。阪神・淡路大震災の体験者167人のリアルの声が導き出した、【本当に必要な備え】が詰まっています。
普段の防災対策、マニュアルでは分からない、
「地下の奥の方、地球の裏側からとても大きな杭を打ち込まれているような衝撃だった」
「雷が落ちるような音がして、ドーンといって揺れた」
など、地震が起きた瞬間からの生の声で、想像できる【キモチの防災マニュアル】です。
1.地震がおきた瞬間
2.地震とその直後
3.救援活動
4.避難生活
5.地震が教えてくれる未来
堅そうな内容でありながら、イラストが沢山あるので、肩のこらない読みやい本というのが感想です。読みやすいので、家に一冊置き、家族で地震に対する意識を共有しておけると思えました。自分だけが地震の意識を高めるのではなく「家族みんなで防災意識を高めれる」一冊です。
私もこの地震イツモノートを読む前は、冒頭でも書きましたが、「地震が起きても、この防災グッズを持っていけば安心だ」…っと考えていました。
ですが、この一冊を読んで、改めて自分の地震に対する認識の甘さを思い知らされました。
・変化した町でさまよい続ける自分
・避難所で苦労する自分、寂しがる自分、不満がたまる自分…
地震イツモノートを読みながら、「地震を体験している自分」を想像でき、そこから導き出せる本当の地震対策が見つかると思います。
ちょっぴり残念なのは、誤植が多いことでしょうか…
だいぶ前に買ったので、今の最新版では修正されているかもしれませんが、震災で困った時に非常に役立つ書籍なので、信頼性を落とさないためにもしっかりチェックして欲しかったです。
そんな若干の不満はありますが、地震対策の本では唯一、地震に対する「心構え」を教えてくれる珍しい本、【キモチの防災マニュアル】なのです。
「イツモ」していることが、「モシモ」の時に役立ってくる。このような考えを教えてくれるのは今までありませんでした。
本を読み終えてからは、「イツモ」と「モシモ」を意識し、何気なく地震への準備をしているためか、地震に対する不安が落ち着いているような感じがします。
地震に対して漠然とした不安を抱えている人にもオススメの書籍です。
リアルな体験から導かれた役立つ情報が詰まっており、本の内容を知ると知らないで、大災害時・避難所生活での「心の負荷」は大きく差がでることは間違いありません。
是非、一度読んでみてくださいね。
自分の、そして大事な家族の『キモチの防災対策』をしっかり身につけるために。
最後に、地震イツモノートで印象に残った、この本の防災の考え方。
イツモ型防災
当たり前のことだから、地震に対して構えていない。
腹が据わっている。
呼吸が整っている。
特別に用意しておくべきものはきちんと用意し、特別じゃないモノ、当たり前のモノをどんな時にでもうまいこと活用できる知恵を準備している。
イツモ地震のある国に住む。
イツモだから、特別じゃないから、平常心
本を読むと非常によく分かるこの意味を、しっかり心に留めておきたいです。
ネット通販のAmazonで簡単に手に入ります。
地震イツモノート―阪神・淡路大震災の被災者167人にきいたキモチの防災マニュアル
今は文庫本も出ているようです。
地震イツモノート キモチの防災マニュアル
現在、この本の一部が公開されています。
どんな本かの参考になると思うので紹介します。
この素材はフリーとして公開しているそうです。
また出力を配布物としてもご使用いただけます。
ただ、内容やレイアウトを改訂したり、絵だけを抜き出して使用するのは避けていただきたいです。
現在「地震ITSUMO.com」を準備しており、そちらでもデータは配信する予定です。
どうぞよろしくおねがいいたします。
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